フリーランス医×マイクロ法人の節税効果は年間〇〇万円!?

フリーランス医

こんにちは。フリーランス医のDr.さいとーです。

私はマイクロ法人を設立して2期目になります。

今回は法人持ちのフリーランス医の社会保険料について質問をいただきました。

質問者さん
質問者さん

収益のないマイクロ法人を設立した場合、社会保険料が圧縮できるのはわかりました。

しかし、法人税や社会保険料控除の消失分、役員報酬による所得税など増税になる部分を加味すると収支はどれくらいでしょうか?

Dr.さいとー
Dr.さいとー

こちらの内容を解説していきます!

マイクロ法人をご検討の方の参考になれば嬉しいです!

この記事を読めば

・法人持ちのフリーランス医の社会保険料がどうなっているかわかる!

・常勤医と法人持ちのフリーランス医の社会保険料の違いがわかる!

・フリーランス医がマイクロ法人を設立した時の節税額がわかる!

この記事を書いた人
Dr.さいとー

医師:消化器外科医(外科専門医)→フリーランス内科・在宅診療医に転向。
Dr.さいとーの雑記ブログ「Give &Giブログ」で情報発信中。
資格:FP3級、簿記3級 宅建
2021年8月 マイクロ法人設立
自分の経験から皆様のお役に立てる情報をお届けいたします。
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記事内

法人持ちのフリーランスの社会保険を解説

常勤医・フリーランス医の社会保険

常勤医の社会保険は「健康保険・厚生年金」です。

フリーランス医は非常勤勤務の医師のことで、社会保険は通常、「国民健康保険・国民年金」になります。

一方で、フリーランス医が法人を設立した場合、自社で健康保険・厚生年金に加入することができます。

常勤医の社会保険料

常勤医の社会保険料は勤務先の「標準報酬月額」で決まります。

標準報酬月額はざっくり言うと4・5・6月の月収です。

常勤医と法人持ちのフリーランス医の社会保険料の違い

常勤医と法人持ちのフリーランス医はどちらも加入も健康保険・厚生年金に加入しています。

両者の違いは標準報酬月額の決め方です。

常勤医の場合は「勤務先の病院の給与収入」で決まります。

一方、法人持ちの場合は「法人からの報酬」で決まります。

法人の報酬は法人の設立時や毎年1回報酬額を変更できるので、ある程度自分でコントロールすることができます。

つまり法人を持っていれば社会保険料を自分でコントロールすることができるのです。

常勤医と法人持ちのフリーランス医の社会保険料

Dr.さいとー
Dr.さいとー

それでは、常勤医と法人持ちのフリー医社会保険料はどれくらい違うのでしょうか?

勤務医の社会保険料

勤務医が納めている社会保険料をみていきます。

出典:m3

上記の表から見ると医師の平均年収1200万円の場合、社会保険料は年間134万円となります。

ただし、社会保険料は全額所得控除になりますので、所得税率33%住民税率10%を考慮して実質の納付額を算出します。

134万円 ×(1 – 0.33 – 0.1) = 76.38

実質の納付額は約76.4万円となります。

同様に計算すると、

年収1500万円(所得税率33%)なら実質納付額は約88万円

年収2000万円所得税率33%なら実質納付額は約94万円になります。

法人持ちのフリーランス医の社会保険料

法人を持っている場合、社会保険料は法人と個人で折半されます。

しかし、法人負担分も結局は役員のポケットマネーから出すことになるので、個人負担分と合わせて計算することにします。

私の場合は、年間の社会保険料は26.7万円(法人折半分を含む)でした。同様に所得税率と住民税率をかけて

26.7万円 × (1 – 0.33 – 0.1) = 15.2万円

実質納付額は15.2万円となりました。

マイクロ法人の増税分

役員報酬による所得税・住民税

役員報酬は最低限の月々1.2万円で、年間14.4万円。

所得税率と住民税率をかけて

14.4万 × (0.33+0.1)=6.2万円の増税です

法人税

マイクロ法人の法人税の最低金額は年間約7万円です。

法人を設立したことで発生した税金ですので、増税に入れておきます。

法人持ちのフリーランス医の節税効果の結論

節税額の結論

フリーランス医×マイクロ法人の節税額は

常勤時代の年収が1200万円なら

76.4万円 – (15.2万円 + 14.4万円 + 7万円)= 39.8万円

となりました。

以下常勤の年収により1500万円なら51.4万円2000万円なら57.4万円となります。

結論はフリーランス医がマイクロ法人を設立して得られる節税効果は

年間の40〜60万円程度ということになりました。

検証していないコスト

今回は税金に焦点を当てて検証しましたが、法人にかかる費用は他にもあります。

イニシャルコストは設立費用7万円〜、会計ソフト代6万円〜。

ランニングコストは税理士に帳簿を付けで月々3万円〜。決算・法人税計算は15万円〜。

これらだけでも節税分は吹き飛びます。

さらに事務手続きの手間や帳簿付けなど時間的コストも無視できません。

それでも会社を設立しますか?

「年間節税50万くらいの節税効果しかないなら、時間的コストに合わない」

そんな意見もあるかもしれません。

確かに法人を設立しただけでは手間の割に節税効果は小さいです。

なぜならこの法人が生まれたばかりの赤ん坊だからです。

法人は法人格。一人の人格を与えられている組織です。

役員によって、まずは手取り足取り育てていく必要があります。

うまく育てられれば、家族に給料が出せたり多くの節税効果が期待できますが、

育てるのをやめてしまえば、赤ん坊のままなのです。

育てられないペットは飼ってはいけません。

しっかり学んで法人の成長を楽しめる方だけに法人設立はおすすめというわけです。

まとめ

最後までお読みいただいてありがとうございます!

マイクロ法人はフリーランス医にとって心強い味方です。これからも大きく成長させていこうと思います。

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「ここが分からないから聞きたい!!」

という方は、関連記事の下のコメント欄にお気軽にコメントをお願いします!

以上Dr.さいとーでした!

Dr.さいとー
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それではまたお会いしましょう!!

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コメント

  1. SOGO より:

    詳細な記事を書いて頂き、感謝申し上げます。
    法人を作るにあたり、事業が回りだす前の様々な出費が気になっていましたが、保険料圧縮分でまかなえるなら躊躇する必要はなさそうです。また法人はフリーランス医を続ける重要な理由付けにもなりそうです。自分の場合、現在子供が2歳ですが人を作って育てる意味は個人法人とも同じようなものだと考えていました。
    法人を作る事はフリー医にとって敷居が高いので、これからの方にも大いに参考になる事と思います。これからも参考にさせて頂きます。

    • Dr.さいとー Dr.さいとー より:

      SOGO様
      コメントありがとうございます。
      法人設立維持コストが社会保険料の圧縮分で出せることが分かると、法人設立の敷居が下がりますね。
      社会保険が健康保険・厚生年金になることもフリーランス医にとっては、有利だと思います。
      コメントをたくさんいただき、ありがとうございます。
      コメントから生まれる記事もありますので、ぜひたくさんのコメントをいただきたいです。
      これからもよろしくお願いします。 Dr.さいとー

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